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肩凝りが治らない

特にタメになることはなにひとつ

テニミュに出会ってから5年が経ちました

テニスの王子様 舞台

こんにちは。

 

わたしはミュージカルテニスの王子様(通称テニミュ)が大好きです。

テニミュの歴史は2003年に始まり、もう10年以上、1400公演以上を達成しています。好きになってから5年が経つし、今もずっと好きな気持ちが続いていて代が変わっても毎回の公演が楽しみで仕方ないし、美術手帖で2.5次元文化が特集されると知って、めちゃくちゃ大きなコンテンツなんだなぁと改めて感じたこともありちょっと整理しておこうと思いました。

 

美術手帖 2016年7月号

美術手帖 2016年7月号

 

 

 

テニミュを初めて見たのは2011年のもう1stシーズンが終わり2ndシーズンが始まっている頃でした。元々原作のテニスの王子様を連載当初から好きだったわたしはアニメも好きで、アニメのキャストが歌うテニフェスを見るのは好きでした。でもミュージカル。実写化というだけで毛嫌いしていたので2003年にミュージカルが始まったのは高校でも話題になっていたので知っていたものの、見てたまるかと思っていました。(その後、初代にめちゃくちゃはまるので人生わからんものです)

実写化アレルギーを起こしていたわたしはテニミュに触れることもなく5年前まで過ごしていたんですけど、どうしても暇で暇でしょうがない4連休がぽっかりできてしまったこと、それがひとつのきっかけでした。何もやることがなく暇で暇でしょうがない人の3割くらいはTSUTAYAにふらっと行くと思うんですけど、わたしもそうで。見たいものもなくふらっと入ったTSUTAYAの棚にテニミュのDVDを見つけたんです。レンタルされていると思わなかったので驚いたのと、その時は暇だったのと実写化アレルギーを忘れるほど出演者一覧に名前のあった声優のKENNさんと宮野真守さんの惹かれて咄嗟に借りてしまいました。

なので借りたのは不動峰戦とルドルフ戦のDVDだったと思うんですが、初期校大好きなわたしは対戦相手が不動峰とルドルフというだけでテンションがこの時点で少し上がってました(あんなに毛嫌いしてたくせにね)。なんの基礎知識もなかったし、期待も特になかったからだと思いますが始まって暫くただただ圧倒されてしまって。アニメのキャラを人間が演るのなんて絶対に嫌だと思っていたのが、人間が演るのってすごい!と真逆のことを思ってひたすら画面にくぎ付けになっていました。

まずテニスの演出。舞台上でテニスってどうやるのよ、できるわけなくない?ボールを舞台上で打つことはしないんだろうなと思っていたので、「どうせイケメンがラケット振りながら歌うだけなんでしょ」と想像していたんですね。それが実際見たら、思ったよりも試合。というか試合をしながら自然にセリフを言っている感じでした。コートに見立てた舞台上を走って走って、走りながらラケットを振って歌うというとんでもない運動量で芝居をしていました。あれ、思っていたのと違うぞと。イケメンがキラキラして歌っているミュージカルを想像していたのがラケットを振って走ってすげぇ泥臭い試合をしているミュージカルでした。イメージと真逆。

たぶん思っていたよりも、というか想像の範疇を超えてかなりしっかりテニスの試合が表現されたいたのも好きになれた要因だと思います。舞台上で実際のボールを登場させるのはやはり無理だったんだと思うんですが、照明を動かしてボールがコートをいったりきたりしてるのを表現し、さらにラケットを振るタイミングに合わせて打撃音をSEで表現する。それを繰り返していくうちのステージ上で試合をしているように見えていく、あの演出は舞台ならではだと思いました。弱虫ペダルの舞台でも最初ハンドルだけ?と思っていたのが最後にはちゃんとペダルを踏んで、乗っているように見える表現方法も舞台独特のよさなんだろうなぁと思っています。

この時点でイケメンがちゃらちゃら踊って歌うミュージカルなんでしょと食わず嫌いしていた自分を反省しました。しかも初期校って派手な髪色の人がまだいなかったり、不動峰のようにザ・漢!といったチームだったり、自然と泥臭さが似合うというか、地味ではないけどすごい派手でもなくてかっこいい試合してるんですよね。

あとはキャラクター。やっぱりこれは大事です。原作の連載当初から海堂薫がいちばん好きなわたしは、他のどのキャラよりも海堂を見るのが嫌だったんですね。だってもう理想の海堂像というか長年の海堂像があるし、それを人が演じることによって全然違う海堂だったらどうしよう好きになれなかったらどうしよう…とうだうだ考えていたわけです。そして初代海堂薫の郷本直也さんを見ます。あの時の衝撃を言い表せる言葉がないんですけど。まず暫く画面を見ながら固まって、郷本さん演じる海堂がしゃべる、歌う、動く…海堂存在してた、ありがとう。もうほとんど画面見ながら泣いてたと思うんですけど、2次元にしか存在してなかったはずの海堂が3次元(今は2.5次元ていうんですよね)に存在していた驚きと喜びで画面に向かって「ありがとう…ありがとう…」を呟くだけの気持ち悪い人になってました。自分の好きなキャラを同じように愛してくれている役者さんが舞台上でキャラに成って表現してくれている世界ってすごくすごく幸せなことでした!

初代青学はビジュアルというよりも声とか姿勢とかきっと中身がとてもキャラに近くて、あとなんとなくお互いの関係性とかもキャラに近かったりして。そういう初代だったからレジェンドって未だにみんなからの人気も厚いんだと思うんですけど。あんなに何年も毛嫌いしていたテニミュをたった1本DVD見た後にはレンタルしてるやつ全部見る!と借りてきて4連休すべてをテニミュ鑑賞に費やしてその後の公演からチケットを取って実際に観に行って…5年経ちました。

1stはどうしたってDVDでしか観ることができなかったんですけど、どの代の青学もどの他校も好きです。みんな一生懸命なので。テニミュって本当に試合なんですよ。演劇を観に行くというよりは試合の応援に行く感覚に近いなと、劇場に足を運ぶようになってからそう思うようになりました。好きなセリフもたくさんあるんですけど、漫画を読んでるときにはあまり感じなかったところがミュージカルで見て実際の試合の中で聞くとめっちゃ熱いセリフだな、と思うものとか。例えば全国氷帝戦での跡部リョーマの試合で無我の境地のリョーマバイキングホーンを打ったのを跡部バイキングホーンで返すんですね。それも普通の状態で。その時のセリフが「その程度、素でできんだよ!」大好きなんです、このセリフ。跡部ってお金持ちだし尊大な態度だし、なんでもできるオールマイティなチートキャラと思われがちですが、すべては努力で構築されてるんですよね。だからバイキングホーンも無我の境地にならなくても素でできるんですよ。頭ではそうか、と思っていることでもこれが目の前でラケット振りながら試合している状態で聞くと全然違う。この一言だけで跡部の今までの努力を思って泣きそうになるくらい、ミュージカルってすごい。

あと好きなのは四天宝寺戦での不二vs白石の試合。一見爽やかイケメン王子キャラなふたりの試合なんですけど、後になって余裕で勝ってた白石にがむしゃらになった不二が追いついていって泥臭い試合になっていくこのふたりが大好きで。「もう終わりや不二!」とかって白石が言った後の「やってみなきゃ分からないよ!」の勝ちに執着していく不二先輩がものすごくかっこいい。なんで公演中1回も白石に勝てないのか分からないくらい。

ミュージカルを見て、どうしてもどの試合でも泣くほど感動するのが大石菊丸のゴールデンペアです。青学は好きですが特別好きなキャラというわけでもないし、特別思い入れのあるダブルスでもなかったのに(だって安定してダブルスなのでこのペア)…ミュージカルだとめちゃくちゃ泣けるんですよ。なんですかね、曲の力もあるのかもしれないけど。ゴールデンペアの曲どれもこれもいいんですよ。で、そういえば安定してダブルスだけど勝ち続けてるダブルスじゃないんだよなってことに気づくんですよね。菊丸がペースアップして体力切れのところを大石がカバーしてたり、大石の限界に気づいてシンクロ中の菊丸が試合を止めたり。そんな中で「最後のゴールデンペア」なんて曲歌われたら泣くしかないでしょう!?と、どの代のゴールデンペアの試合を見ても泣かされてるので、大体いつも半ギレしながら涙流してます。

 

テニミュを観に行くと不思議なのが今日勝てそう、と思うんですね。こっちはもう試合を応援しに行ってる感覚に強いので、前回の公演より調子よさそうだなとか今日の動きすごいなとか思うと勝敗がひっくり返ることなんてあるはずないのに「今日勝てそうじゃない?」と幕間で友達と話すことがあったりします。団体戦なので最終的に学校が勝ってもその中で負けてる試合はあるし、学校で負けていても個人的に勝っている人もいるところがおもしろいところで。原作があるから勝敗は覆らないし、見ている方だって勝ち負けなんてわかってるんですよ。でもキャストが本気でやってるから、今日はこのまま勝てるんじゃないか?と錯覚するわけです。それで本気で悔しがってたり本気でガッツポーズしている姿を見て感動しちゃったりするわけです。

もちろんそんなことはキャストが一番よくわかっているわけで。1stの立海公演のバックステージ映像を見た時に立海キャストが公演前に円陣を組んで気合い入れの言葉が「絶対勝つぞ!」だったんです。それにすごく感動して。50公演あったとしたら青学に50回負けるんですよ、立海は。それでも毎回毎回の気合い入れが「絶対勝つぞ!」で、毎回勝つ気で舞台に上がって試合に臨んでいるんだなと思うと、それだけで価値があるというか。でも学校は勝っても負ける人もいるわけで。確か六代目の海堂を演じた池岡くんだったと思うんですけど、何かの公演で試合に負けた後に袖に引っ込んできたときに泣きながら「勝ちたかった」と言っていたそうで。それだけ一生懸命試合をしているテニミュなので、こっちも真剣になりますよね。

 

とは言っても実写映画は未だに苦手だったりします。大人の事情も色々あるのでしょうが、映画だと画面に映し出されているものがすべてになってしまうので舞台のように想像力で補完できません。舞台ですと多少無理があっても演出の技と客の想像力をかみ合わせてそれらしく見せたり(見えるように錯覚させていったり)、原作ありきでキャストがキャラに寄せていく、脚本も原作のままに近い形で完成されますが。映画だとキャストに合わない脚本や設定は原作と離れてもキャストに寄せていく、というようなところがあるので原作ファンが納得する形は難しいという現状だと思います。2.5次元とか実写アレルギーの方はどうしてもそういった映像作品が目につきやすいので同じように舞台も見たことがなくても同じ部類でしょと思ってしまっていることが多いんじゃないでしょうか。たぶん。映画と違って舞台のチケットはお手頃とは言えませんし、積極的に見なければ目にすることもないんだろうと思います。ただ、百聞は一見に如かず、です。

テニミュを見て以来、若手俳優と呼ばれる人たちが出る舞台を観に行ったり、他の2.5次元舞台も観に行くようになりました。実写とか絶対嫌だけど怖いもの見たさで見てみたい、という方がもしいれば最初の扉はテニミュをおすすめします。きっと公演が終わる2~3時間後には「テニミュ最高セイヤー」って呟くことになりますから。